Canon EF50mm F1.8 II 【月面!!色収差検証】
色収差 VS コマ収差
今回テストするレンズは 「 Canon EF50mm F1.8 II 」 です。
色収差はデジタル補正なしでも少ないと普段使いで感じているレンズ。
安価なレンズであるものの、ダブルガウスタイプは色収差に強いとされているため期待大です。
方法は以前の記事で書いた通り、月を画面中央と画面端で撮影するだけです。
・ 「 月面で色収差を測れる説 - UAP14475 のブログⅢ 」
今回は単焦点レンズでのテストであるため焦点距離は50mmで固定ですが、
代わりに絞りをF1.8/2.5/5.6の3パターンで撮影し、それぞれDLOを適用した結果も掲載しています。
F1.8は開放絞り、F2.5は開放から1段絞ったF値、F5.6は(たぶん)よく使われてるF値になります。
なお、DLOの適用は以下の通り。
・ デジタルレンズオプティマイザ 50
・ 色にじみ ON
・ 周辺光量100
・ 歪曲 100
結果は以下の通り。
中央1000x667pxをトリミング | 右上端1000x667pxをトリミング | ||
---|---|---|---|
50mm 補正なし | F1.8 (開放) | ||
F2.5 | |||
F5.6 | |||
50mm DLO適用 | F1.8 (開放) | ||
F2.5 | |||
F5.6 |
EOS 5D、ISO400。自動ホワイトバランス。
F1.8・SS1/6400、F2.5・SS1/3200、F5.6・SS1/640。
なんだこれは・・・たまげたなぁ・・・(歓喜)
ダブルガウスタイプの力なのか、色収差はどの焦点距離にも見られません。(全部のレンズがこうならいいのに・・・)
一方、開放絞りでのコマ収差はかなり激しく、F2.5でもかなりのにじみが見て取れます。
F5.6まで絞れば画面中央でも画面端でもお構いなしにキレイな月が写りました。
なお、DLOは色収差や歪曲収差は補正できますが、コマ収差などの ”ボケる収差” は補正できません。
デジタル補正を併用できる環境の場合、色収差・歪曲収差補正よりボケ防止のほうが重要ということです。
EF50mm F1.8 II はそういった環境ではまさに時代遅れになりつつあります。
最近のレンズは開放から収差補正が良好なものもあるようなので、よく検討しましょう。