歪曲収差に続き、色収差も検証することにしました。
第一弾としてテストするレンズは 「 SIGMA MINI ZOOM MACRO 28-80mm F3.5-5.6 II 」 です。
正直、広角ではあまりよくない結果が出る予感がしています・・・。
中古で4,000円程度の2群ズームレンズはどこまで記録を伸ばせるでしょうか?
方法は以前の記事で書いた通り、月を画面中央と画面端で撮影するだけです。
・ 「 月面で色収差を測れる説 - UAP14475 のブログⅢ 」
28mmと35mmでは開放絞りとF5.6、50mmと80mmでは開放絞りとF8で測定しています。
これは50mmと80mmでは開放絞りでもF5以上にまで暗くなるためです。
シャッタースピードはなるべく露出が近くなるように設定しています。
結果は以下の通り。
中央1000x667pxをトリミング | 右上端1000x667pxをトリミング | ||
---|---|---|---|
28mm | F3.5 (開放) | ||
F5.6 | |||
35mm | F4 (開放) | ||
F5.6 | |||
50mm | F5 (開放) | ||
F8 | |||
80mm | F5.6 (開放) | ||
F8 |
EOS 5D、ISO400。自動ホワイトバランス。
F3.5・SS1/1600、F4・SS1/1250、F5・SS1/800、F5.6・SS1/640、F8・SS1/320。
28mm右上 ・・・ 大きな色収差が確認できる。絞っても改善しない。
35mm右上 ・・・ 28mmからやや小さくなるが大きな色収差。絞っても改善しない。
50mm右上 ・・・ 35mmから改善するも中程度の色収差。絞っても改善しない。
80mm右上 ・・・ 小さな色収差。絞ってもあまり変わらない。
中央部分 ・・・ どの焦点距離でも色収差は見られない。
歪曲収差もそうでしたが、このレンズは80mmで最大のパフォーマンスを発揮する設計であるようです。
28/35/50mmの色収差はあまり褒められたものではありませんが、80mmのみ良好です。
このレンズを使う場合はある程度ズーミングして使うようにすると、結果が良くなるでしょう。
なお、どの焦点距離でも絞りによって色収差が良くなることはありませんが、
収差によるボケについては絞ることによって改善している様子がうかがえます。(特に80mm)
■トリミングなしのサイズ
↑ 28mm・ISO400・F5.6・SS1/640。トリミング・リサイズなし。GIMP2.8にてJPEG品質95で再圧縮。
■更新履歴
・ 2022,11,12 00:44
トリミング済み画像だけではオリジナルのサイズ感が分からないと思うので
28mm・F5.6のトリミング前の画像を追加。点にしか見えませんよね。