UAP14475 のブログⅢ

Yahoo!ブログから引っ越してきました。パソコンとトイガンが大好物です。  暇になると艦これを始めてしまいます。とにかく秘書艦は阿武隈ちゃんで。

ノートPCのキーボードを修理する? Part.1

アライグマかな?(洗浄)

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  ・ ASUS EeePC 4G-X (EEEPC4G-BK003X)

上のEeePC君を久々に取り出してみたんですが・・・
知らないうちにキーボードがほとんど反応しなくなってました(絶望)


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  ↑ 反応しないキーに印を付けるとこうなります。やっぱり壊れてるじゃないか(激怒)

反応したのは、1234567890-^\qu@fghkl]zxcvbm,.\、BackSpace、Space、プロパティキー、アローキー右、
ESC、全角半角、F1、F2、F4、F5、Del、Tab、CapsLock、Shift(左右とも)、Ctrl、Fn、Win、Alt(左のみ)、・・・などなど。

どうにも中央付近のキーがめちゃくちゃになっているようです。
普通ならキーボード交換で対応するところですが、EeePC 4G-X はすでに部品さえ貴重になってきているため、
部品を買うカネがないため*1、今回は修理(あるいは臨床試験)にチャレンジしてみたいと思います。

そう、キーボードを洗うんです。



ここ福岡では 『 今日感テレビ 』(13:55~15:50・RKB) という番組が流れており、
たしか 「 ぼやきベンチ 」 のコーナーだったと思うんですが、街角で”変わったルール”をインタビューする企画があります。
そしてあるとき、「 キーボードの上でポテチを食べてはいけない 」 というルールが紹介されました。
これによると、ポテチの塩がキーボードにこぼれることで、キーボードが壊れるそうなのです。

そもそもキーボードというのは比較的簡単な構造をしていて、いわば物理スイッチの塊です。
FAQ 1006587 : マイコンでのキー・スイッチ入力 | Renesas Customer Hub 』 が参考になると思います。
日本語キーボードなら少なくとも80以上のスイッチを搭載していますが、キーボードから伸びるFFCの接点は
ずっと少ない(今回は28点だった)ことから、キー・マトリクスを使ったものであることがわかります。

しかし、これは裏を返せばキーボードというのはショートしても不可逆的に壊れることはほぼないということでもあります。
ICやコンデンサの脚をショートさせるのと違って、物理スイッチはそもそもがショートさせるための装置なので、
故障の原因はON/OFFが切り替えられなくなっていることといえます。 ( ※ 個人の見解です )


そこで、キーボードを洗ったら直るんではないか? と思いつきました。
本来なら、個々のキートップを剥がしてスイッチに異常がないかを探るべきといえますが、
  ① キートップを剥がす際に破壊する恐れがある
  ② そう簡単に、一斉に破損するとは考えられない
という2点の問題から、剥がさずジャバジャバ洗うことにしました。

もちろん、キーボードのスキャンラインが断線していたり、マザーボード側に問題がある場合はどうにもなりませんが・・・
ただ、スキャンラインもそうそう断線するとは思えませんし、MBに異常があるならどのみち修理不能*2です。



ということで早速分解します。必ずバッテリーを外して行います。

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キーボード上部に見える金属製のツメ(3箇所)を上に押し込み、キーボードを軽く浮かせていきます。
このときキーを強く引っ張るとキートップが取れたり、最悪パンタグラフが損傷するのであまり強くは引っ張りません。
なお、ツメはそこそこ深めに押し込む必要があります。


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FFCのロックを解除した状態

キーボードを取り外せる状態になったら、マザーボードからFFCを取り外します。
FFCのコネクタは、両脇の黒い部分を上に持ち上げるとロックが外れるようになっています。
ロックを外すと、軽く引っ張るだけでFFCを引き抜くことができます。


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と、いうことで外れました。実験動物の誕生である。
あとはこれをジャバジャバ洗って、効果を確認してみたいと思います。
まあ洗うのはそう難しくもない(温水シャワー)と思うんですが、かなりしっかり乾燥させる必要があります。
もし水分を含んだままで取り付けてしまうと、内部に水滴が滴る可能性があり、かなり危険です。

なお、洗剤は使わない予定です。・・・予定です。



■余談

EeePC 4G-X はPentiumM世代、WindowsXP時代の遺物であります。
本来は発展途上国の貧しい人々へ売り込むことを前提に開発されたとされていて、性能はきわめて限定的です。
しかし、その結果というべきでしょうか、7inchディスプレイを搭載した超小型PCとして完成した本機種は、
先進国におけるサブノートPCとしても人気を博すこととなりました。

搭載するCPUはダウンクロックされた CeleronM ULV 353 、ストレージは4GBのフラッシュドライブです。
この構成はかなり貧弱ですが、現在も販売されている Atom+eMMC 構成の原型とも考えられます。
何はともあれ、活気付いた超小型PC市場はその後も拡大を続けていくのでした。

・・・と、いうのが EeePC 4G-X です。歴史に残る一台なのではないかと思います。
今回の個体はバッテリーに不良がありますが、それ以外は正常で箱や付属品も揃ってます。
2020年現在となっては博物館要素でしかありませんが、小型PCはやっぱり便利だと思います。
最近Atom系CPUのN2840を搭載した11.6inchで遊んでるんですが、なかなか良好です。





■撮影機材
Apple iPhone SE
キーボード故障中のマシンとしては、Samsung・QX412 と 富士通・MG50K もあるんですが、
MG50KはともかくQX412はマザーボードの故障が疑われるのでちょっと躊躇してます。
スリープ状態からの復帰にも異常があるんですが、温度が上がると全部正常になるんですよね・・・
ECかチップセットあたりの配線やハンダが切れかけてるんじゃないかなーと。

*1:ブラックカラーはやや貴重ですがヤフオクに出物があるようです。1,000~3,000円。でも代わりが利くほど過激な実験に踏み切りやすいんだよなぁ・・・

*2:マザーボードを交換すれば修理できます・・・が、部品を調達できそうにありません。