AU-eNVHHS.3Da/DaNも併せて紹介します。
( 前回 : AU-eNVHHS.3B/BN )
最近は高速性を考慮したAU-eNVHHS系を調節してましたが
参照フレーム数の差でどうやってもAU-eNVHS系に勝てませんでした。
そこでAU-eNVHSもちょっとずつ更新してましたが
更新すればするほどAU-eNVHHS系との差がなくなってきてしまったので
_・ nal-hrdを廃止
_・ PSNRの計算を追加
_・ 23.976/24/25fps用、29.970/30fps用、59.940/60fps用でそれぞれGOP長を調節
_・ 23.976/24fps用は-24、59.94/60fps用は-60を設定名に付加
_・ 最小QP、最大QP、QP変化量の設定コマンドを廃止(最小0、最大69、変化4でコマンドOFF)
_・ ChromaQPオフセットを+81(max)に設定
_・ 音声設定は4プロファイル全てで「AU-eNVHHS.3B/Audio(Q=0.35)」を使用
■AU-eNVHS.1Ha/HaNの更新点
_・ 動き探索アルゴリズムをDiamondSearchからUnevenMultiHexagonへ変更
_・ 探索範囲を16から32へ変更
_・ subme11をsubme10へ変更
■AU-eNVHHS.3Da/DaNの更新点
_・ シーンカット閾値を有効化、値は40
■映像部 : AU-eNVHS.1Ha
■映像部 : AU-eNVHHS.3Da
■その他
○N型
○GOP長 (maxはいずれも実時間にして約6秒)
・・・ということでいろいろ更新しました。
ちなみにChromaQPオフセットは+81になってますが実質+12です。
おそらくGUI側の仕様でコマンドとして+81まで扱えるものの、
コマンドを受け取ったx264は+12以上を+12として扱うのだと思われます。
なおChromaQPオフセットを増やすとSSIMが少し上がり、減らすと少し下がります。
AU-eNVHS.1Ha/HaNはUnevenMultiHexagon+探索範囲32を使うようになりましたが
SSIMへの影響は小さく、実質的にはAU-eNVHS系との差別化を図るためのものです。
しかし当然ながら少しは上がります。
音声設定に関してはN型でもQ=0.35を使うようにしました。
以前のQ=0.45を使う設定では音質は実感できるほど上がらず、
画質のビットレートが大して増えないため画質もあまり変わらない、という状況であったためです。
そもそも音質はQ=0.35でも音楽に十分使える程度の品質であるため問題はないのです。
なおnal-hrdは互換性に関するオプションらしいです。
入れればある程度互換性が上昇しますが若干圧縮率が下がるそうです。
特にnal-hrd cbrは圧縮率への悪影響が大きいそうです。