骨董品の逆襲
今回はTokina100-300mmです。
誰も検証してないっぽい感じだったのでずーっと気になっていましたが、ついに検証することにしました。
ほとんど何の情報も残っていない(おそらく)1990年前後の望遠ズームレンズ・・・奇跡は起こるのか!?
検証方法については以下の記事に記載しています。
・ 「 アライメントルーラーで解像力を測れる説 - UAP14475 のブログⅢ 」
掲載する撮影結果は上のように、写真の左上1/4の領域を切り抜いたものです。
このため、掲載している画像の右下の角はオリジナルの写真の中心にあたり、
左上の角はオリジナルの写真でも左上の角となっています。
コマ収差や像面湾曲といった収差は画面端に近づくほど増大するため、
掲載画像の右下に比べて左上の画質が悪いほど、収差補正が不十分であると言えます。
解像力の検証ではボディ性能も影響し、基本的に高画素機ほど収差が目立ちます。
今回使用したボディはEOS 7Dで、有効画素数は18MP(1MP=100万画素)です。
なお、今回検証するレンズは望遠レンズであるため、
被写体のわずかな傾きによって周辺部ではアウトフォーカスを生じている可能性があります。
撮影時になるべく正対するように調整していますが、撮影距離が1.5-2mほどであるためかなり繊細です。
結果は以下の通り。
開放F値 | F8/F11 | |
---|---|---|
100mm | F5.6 | F8 |
135mm | F5.6 | F8 |
200mm | F6.3 | F11 |
300mm | F6.3 | F11 |
EOS7D、ISO100、絞り優先モード、三脚使用。
掲載画像はGIMP2.8にてJPEG品質50で圧縮済み。
開放F値がF5.6以下なら開放絞りとF8、開放F値がF8以下なら開放絞りとF11で検証。
・ 100mm ・・・ 開放絞りでは水平解像度の1/2程度までよく写る。F5.6ではほぼ画面全体で良好。
・ 135mm ・・・ 開放絞りでは100mmとほぼ同じ。F5.6では画面端の解像力が100mmより低い。
・ 200mm ・・・ 開放絞りでは水平解像度の1/3程度までよく写る。F5.6では1/2程度まで。
・ 300mm ・・・ 開放絞りでは画面全体で解像力が低い。F5.6では水平解像度の1/3程度までよく写る。
EMZ130AFはEFマウントレンズとしてはかなり古いものなので、あまり解像力には期待できないと思っていましたが、
全体検証したEF75-300mmIIと比べると300mmの開放絞りのみやや悪いものの、
それ以外ではむしろコチラのほうが良好なようにも見えます。
ただ、EMZ130AFはEF75-300mmIIよりも開放F値が大きいため、シャッタースピードの関係で
実際に使用する際には開放に近い絞り値で使う可能性が高いということも考慮に入れる必要があるでしょう。
あとは直進式ズームなので三脚使用時に真上と真下を向けないところも泣き所ですね・・・。