安くても単焦点レンズはスゴかった
今回はEF50mmIIです。
1990年発売とかなり古く、中古品価格も1万円を切るほどの安価な単焦点レンズです。
このレンズはデジタルレンズオプティマイザ(DLO)に対応しているため、補正結果も掲載しています。
検証方法については以下の記事に記載しています。
・ 「 アライメントルーラーで解像力を測れる説 - UAP14475 のブログⅢ 」
掲載する撮影結果は上のように、写真の左上1/4の領域を切り抜いたものです。
このため、掲載している画像の右下の角はオリジナルの写真の中心にあたり、
左上の角はオリジナルの写真でも左上の角となっています。
コマ収差や像面湾曲といった収差は画面端に近づくほど増大するため、
掲載画像の右下に比べて左上の画質が悪いほど、収差補正が不十分であると言えます。
解像力の検証ではボディ性能も影響し、基本的に高画素機ほど収差が目立ちます。
今回使用したボディはEOS7Dで、有効画素数は18MP(1MP=100万画素)です。
結果は以下の通り。
補正なし | ||
---|---|---|
開放F値 | F5.6 | |
50mm | F1.8 | F5.6 |
DLO適用 | ||
---|---|---|
開放F値 | F5.6/F8 | |
50mm | F1.8 | F5.6 |
EOS7D、ISO100、ストロボ発光、絞り優先モード。
掲載画像はGIMP2.8にてJPEG品質50で圧縮済み。
・ 50mm ・・・ F1.8では画面全体、特に画面端で解像力が低い。F5.6では画面全体で極めて良好な解像力。
・ DLO ・・・ ほぼ変化なし。
コマ収差の影響からか、開放絞りでの解像力は周辺部の写りがよろしくありません。
が、F5.6まで絞ると画面全体が均一に描写されたかの如く、中心部も周辺部も非常に良く写ります。
せっかくの明るいレンズなので開放絞り付近で使いたくなるところですが、
解像力を考えるとむしろ「絞って使うレンズ」と考えておいた方が良さそうです。
改めて思いました、ダブルガウスタイプはスゴい。
F5.6の結果があまりにも素晴らしいのでオリジナルサイズの写真を貼っておきましょう。
EOS7D+EF50mmII、50mm、ISO100、F5.6、SS1/60、ストロボ発光、絞り優先モード。デジタル補正なし。
GIMP2.8にてJPEG品質80で圧縮済み。