UAP14475 のブログⅢ

Yahoo!ブログから引っ越してきました。パソコンとトイガンが大好物です。  暇になると艦これを始めてしまいます。とにかく秘書艦は阿武隈ちゃんで。

皆既月食を撮った件 2022,11,08 福岡

偶然撮影スポットを見つけたのでアマチュアカメラマンが出動しました。


持って行ったのは以下のセット(+写真に写ってない三脚)。

Canon EOS 7D ・・・ カメラボディ(APS-C
・ COSINA 28-210mm MC 1:4.2-6.5 ASPHERICAL IF ・・・ 高倍率ズームレンズ
TAMRON 18-270mm F/3.5-6.3 Di II VC PZD (B008E) ・・・ 高倍率ズームレンズ
Amazonで3年前に買っていた4,000円の三脚(2分割可能)

望遠ズームレンズを1本だけでも買っておけばよかった・・・と前日に後悔してました。
高倍率ズームレンズではどうしても解像力に限界があるので、月面の描写がもう一歩な感じになってしまいます。
とはいえ他に選択肢もないのでササッとカバンに詰め込んでイザ、撮影スポットへ。



■18:31 月食の始まり

  ↑ COSINA・28-210mm、210mm、ISO400、F16、SS1/15、自動WB。トリミングのみ。

撮影準備に手間取ってしまい、撮影スポットに到着したころには月食がすでに始まっていました。
本当は月食直前~皆既月食を全部撮ろうと思っていたのですが、いきなり失態を演じました。
とはいえ急いで三脚を立てて撮影した甲斐あって、月食が1/3ほど進んだ月はキレイに写せました。
ビスケットがかじられてるみたいで少しおいしそうです。

レンズは出発時に取り付けておいたコシナの骨董品。
撮影時には三脚を立てましたが、安物だったせいかかなりグラついていたため、
タイマー撮影10秒に設定してなんとか手ブレが出ないようにしました。

なお、写真にいくつか赤や紫の輝点が見られますが、これは星ではなく長時間ノイズです。



■18:41 月の半分ほどが地球の影に隠れる

  ↑ COSINA・28-210mm、210mm、ISO400、F11、SS1/40、自動WB。トリミングのみ。



■18:48 月の2/3ほどが地球の影に隠れる

  ↑ TAMRON・18-270mm、200mm、ISO400、F16、SS1/20、自動WB。トリミングのみ。



■19:04 月のほとんどが地球の影に隠れる

  ↑ COSINA・28-210mm、210mm、ISO400、F11、SS4、自動WB。トリミングのみ。

ここからは事前に情報をキャッチしていた「ターコイズフリンジ」なる現象の撮影を試みました。
これは月の太陽光が当たっている部分と地球の影になっている部分との間に青く照らされた部分が生じる現象です。
結果は上の写真の通り。うーん見えなくはないですが・・・。やはり加工しないとハッキリ見えないものなのでしょうかね。



■19:11-19:14 さらに皆既月食へ近づく

  ↑ COSINA・28-210mm、210mm、ISO400、F11、SS2、自動WB。トリミングのみ。


  ↑ COSINA・28-210mm、210mm、ISO400、F8、SS1、自動WB。トリミングのみ。


  ↑ COSINA・28-210mm、210mm、ISO400、F11、SS0.8、自動WB。トリミング、輝点除去。



■19:26-28 皆既月食

  ↑ TAMRON・18-270mm、270mm、ISO800、F11、SS2、自動WB。トリミングのみ。


  ↑ TAMRON・18-270mm、200mm、ISO800、F8、SS2、自動WB。トリミングのみ。

月が完全に地球の影に入り、光の回折によって赤く照らされる状態になりました。
この状態の月は非常に暗く、通常の月を撮影するより何倍も露出を増やす必要があります。
実際に肉眼で見てもかなり暗いので「赤い」というより「赤黒い」という印象のほうが強いです。

もうしばらく撮影していてもいいかなーとも思ったんですが、実はここは住宅が近い場所でして・・・。
あんまりいつまでも陣取ってるとそのうち通報されるんじゃないかと懸念していたので退散しました。
それに19時過ぎたあたりから冷え込んできて寒かったんですよね・・・。福岡人は20℃を下回ると凍えます。



■19:56-57 もっと皆既月食

  ↑ COSINA・28-210mm、210mm、ISO400、F8、SS4、自動WB。トリミングのみ。


  ↑ COSINA・28-210mm、210mm、ISO400、F8、SS2、自動WB。トリミングのみ。

地球の影に入ってしばらくした月はムラなく真っ赤になってました。
この写真を撮る頃には月の高度が上がっており、我が家からも観測できました。
上の写真は帰宅後に撮影したものです。(わざわざ出かけなくても皆既月食自体は撮影できたんか・・・)



☆反省会

上に掲載した写真は撮った写真のごく一部です。
・・・が、実のところ天体の撮影に慣れていなかったせいでミスショットが大発生しており、
「たくさん撮った中から選んだ」ではなく「見せられるレベルのものを探した」が正確な表現になります。

中でも一番多かった失敗がコレ↓

  ↑ TAMRON・18-270、270mm、ISO400、F8、SS30、自動WB。トリミングのみ。19:01撮影。

下手するとこのレベルでブレます。これはおそらく月が動いていることに起因する「被写体ブレ」です。
今回持って行ったレンズの特性がよく分かっていなかったため、とりあえずで絞って撮影してましたが、
実際のところ皆既月食中は絞って解像力を出すより、あまり絞らずシャッタースピードを出した方が良かったようです。
三脚撮影ならだいたい露光1秒くらいにしておかないとヤバいでしょうね。
三脚君が貧弱すぎた可能性もある模様。

また、月の動きに合わせてカメラの向きを変えないとAF枠から月が外れてしまいます。
これがまた三脚の操作に慣れていない私には難しく、三脚の微調整のせいでシャッターチャンスが減りました。
そしてコントラストAFの限界なのか、合焦マークが出てもピントが合ってないこともありました。

これらネガティブな発見の一方で、ポジティブな発見もありました。
それが「AEB(AEブラケット)の活用」で、今回初めて使ったんですが非常に非常に非常に大活躍しました。
いちいちシャッタースピードを手動で変えなくとも自動で再撮影してくれるため、露出に迷うような場合でも
撮った後で好みの写りになっている写真を選ぶことができました。設定値は「±1EV」がちょうど良いようでした。


次がいつになるかは分かりませんが、また月食を見る(撮る)機会があれば経験を生かせそうです。
練習として新月の撮影にチャレンジしてみようかなーとも思ってます。でも最近寒いですからね・・・。





■加筆・修正 at 2022,11,14 18:53

後日、同じ三脚を使って別の撮影を行ったところ、リモコン使用なのになぜかブレる現象が発生しました。
調べてみたところ、私が「三脚」として使っているものは「自立脚付き一脚」という一脚の仲間であるようでした。
Amazonの商品ページには耐荷重5kgと記載されていましたが、安定性は中型三脚ほどではありません。

今回使用したカメラボディ+レンズは計1.3kg程度なのでそこまで重くもないとは思いますが、
場合によっては三脚の安定性不足が影響した可能性があるため、その旨を追記しました。
ただ、月の被写体ブレも実際起こりうるらしいので、どちらがどの程度ブレを生じさせたのかは不明です。

■加筆・修正 at 2022,11,14 20:20

月食中(19:14)に撮影した写真の非常に気になる場所にあった輝点(1ヶ所)を修正。
GIMP2.8の「にじみ」ツールで周辺から色をかぶせただけのお手軽修正です。