MSI GS65 8RE-621JP CPUファン交換
10万円のパソコン、2千円で直るの巻。
前回の記事でCPUファンがお亡くなりになっていたGS65君。
交換用のCPUファンが届いたため早速交換します。
8RE-621JPは(たぶん)8RE-006JPの学生向けモデルなので、どちらも同じような手順でバラせるでしょう。
このマシンは割と分解しやすいので、ある程度慣れている人ならササッと修理できると思います。
メインメモリやSSDの交換を行う場合もマザーボードを取り外す必要があるようです。
ご注意 : 分解は自己責任になります。
■ボディを開ける
このマシンは底面からのネジ留めと、排気口付近のツメでボディを閉じています。
右上の写真はネジの位置を再現したものです。「FACTORY SEAL」の下にはネジが1つ隠されています。
このシールは剥がすことが難しいようなので、ネジの位置を指で探り、
シールの上からドライバーを突き立ててネジを回しました。
これが正常な状態なのかは不明ですが、ネジを外すとバッテリー側(手前側)のボディが勝手にパカッと開きます。
排気口付近のツメも掛かり方はあまり強くないので、軽く引き上げるだけで真っ二つにすることができます。
なお、排気口付近(奥側)の両端にあるネジはネジロック剤の影響なのか他より固いので、
しっかりとドライバーを押し付けて回し、ネジの頭をなめないように注意しましょう。
■マザーボードからケーブルを取り外す
手前側左には充電LEDとバッテリー、手前側右にはクリックパッド、キーボード、バックライト、無線LAN、スピーカー、
GPUファン付近にはディスプレイ、奥側中央付近には電源ボタン、とそれぞれに繋がるケーブルがあります。
これらはマザーボードを取り出す際に引っかかるので、すべてコネクタから外しておきます。
ケーブル用コネクタには黒いノッチがあり、これを持ち上げることでロックが外れます。
なお、無線LANアダプターはネジ留めされています。必ずネジを外して取り外しましょう。
ネジ留めされているのはM.2 SSDなどと同じく基盤末端部の1点のみで、
アンテナ取り付け部の隣、ちょうどゴム製のスペーサーが貼られている部分の直下になります。
また、無線LANアダプターにアンテナケーブルを付けたままだと引っ掛かりやすいので、できれば外しましょう。
安全のため、取り外したバッテリーコネクタは粘着テープで留めておくことをお勧めします。
もしもバッテリーコネクタをショートさせてしまうと、本当にパソコンが絶命する可能性があります・・・。
バッテリー内蔵型の怖いところだと思うんですがね・・・。
■マザーボードを取り出す
マザーボードはCPUファン付近とGPUファン付近のそれぞれ1ヶ所、計2ヶ所でネジ留めされています。(赤〇のネジ)
また、3.5mmジャックが張り出している関係で写真右側のほうが少し引っ掛かりやすくなっているようです。
なのでヒートシンクかファンの部分を持って、写真左側から持ち上げてみると取り出しやすいように思います。
なお、マザーボード(基盤)部分を持つとかなりたわみます。壊れるといけないのでここは持たないようにしましょう。
取り外したマザーボードはこの通り↓
完全に一枚のプリント基板でできているようです。まるでタブレットPCです・・・。
SSDやメインメモリといったコンポーネントはパソコン天面側(キーボード裏)に付いているようです。
裏表逆につければ交換簡単なのに・・・とも思いましたが、底面側だとぶつけた際に壊れやすいかもしれませんね。
ところで・・・
SSD2って空きスロットになってるみたいなんですが機能するんですかね・・・?
コネクターがキッチリはんだ付けされてるあたり、ワンチャンありそうとは思うんですが、未検証です。
■CPUファンを取り換える
CPUファンは3つのネジ(赤〇)と粘着テープでヒートシンクに固定されています。
今回はヒートシンクを外さずに交換しましたが、構造的にはおそらくヒートシンクをいったん外してから
ファンを交換するようにしたほうが良いと思います。ファンが少しマザーボードに引っかかるんですよね・・・。
粘着テープはおそらく耐熱テープか放熱テープのかなり粘着力があるもので、
いったん剥がすと再利用は絶望的になるようです。今回はテープの貼り直しは行っていません。
このテープはエアフロ―を整えるために貼られているものと思いますが、正直なくても動きます。
マシンによってはスポンジを貼って同様の効果を狙っているものもありますよね。
2枚の写真とも、左が取り外したCPUファン、右が今回新たに購入したCPUファンになっています。
型番こそ「16Q2-CPU-CW」と「BS5005HS-U2L1」とで異なりますが、形状的には同じものであるようです。
消費電力はいずれも5V0.5Aで同じなので風量や騒音もほぼ同じか、あるいはまったく同じでしょう。
コネクターは逆挿しできない構造のはずですが、一応気を付けておきましょう。
おそらくはPWM制御の(ノートPC用)4pinコネクタで、ファン側が赤(5VDC?)になるように接続するようです。
■完成
分解と逆の手順で組み上げれば、これにて一件落着です。
起動、キーボード、クリックパッド、液晶ディスプレイの動作チェックを行いましたが、特に不具合はないようでした。
付属ソフトのDragonCenterから「CoolerBoost」でCPUファンを全開運転したところ4800rpmまで回りました。
これまで使ってたファンが壊れかけだったせいか、交換後は少し静かになったような気がします。
実を言うと、このマシンはキーボードバックライトが点きっぱなしになる不具合も発症してますが、
こちらは何が原因なのかイマイチ分からないうえ、特に実害はないので修理の予定はありません。
たぶんソフトウェア的な不具合か、あるいはキーボードの故障だとは思うんですが・・・。
■撮影機材
・ Olympus E-M1 + Panasonic12-32mm
今回は14mm、ISO800、F4、SS1/30を基本に撮ってみました。記録用なら速めのSSが重要です。
掲載する枚数が多いため、この記事の写真はGIMP2.8からJPEG品質50で圧縮しています。
ちょっとノイズが多いと思いますが、記録用なので悪しからず・・・。
ところで最近、ドライブモードを「静音」にしています。これは先幕・後幕ともに電子シャッターとなるモードですが、
シャッターショックが発生しないので不安定な姿勢で露出ブラケット撮影をする場合には非常に有効です。
しばらく前には「電子シャッターなんて・・・」と思ってましたが、使い方次第だったようですね・・・。