UAP14475 のブログⅢ

Yahoo!ブログから引っ越してきました。パソコンとトイガンが大好物です。  暇になると艦これを始めてしまいます。とにかく秘書艦は阿武隈ちゃんで。

『Tokina EMZ130AF 100-300mm F5.6-6.7』 ◇AF黎明期

まだ使える、20世紀レンズ。


「望遠ズームなんてどうせほとんど使わないでしょ?」 と慢心していた結果、
先日の皆既日食の撮影では納得のいくようなレンズが一本もないという事態になりましたので、
急遽、このレンズを購入しました。


Tokina EMZ130AF 100-300mm F5.6-6.7


OFFモール(ハードオフ)にて、2022,11,08注文・発送⇒2022,11,09受取。
本体3,300円+送料1,000円。中古品Bランク。フード、フロント・リアレンズキャップ付属(リアはTAMRON製)。

おそらく1990年代前半かそれ以前に発売されたと思われる望遠ズームレンズ。
広角端はやや狭めの100mm、望遠端は現在でも十分通用する300mm。
明るさはF5.6-6.7と同焦点距離のレンズの中でも少し暗い。
最短撮影距離が1.5m程度ということもあり、晴れた屋外での使用が推奨される。


EF90-300mmあたりも検討しましたが、ここは以前から気になっていたトキナー君にしてみました。*1
かなり古いレンズではあるものの焦点距離は十分に長く、屋外であればまだ使えると踏んでいます。
価格も皆既月食相場ではなく、数ヶ月前からこのお値段でした。(そもそもOFFモールはあんまり値下げしない印象)
ヤフオクでも出品がありますが、EFマウントモデルは少しレアかもしれません。

製品情報がほとんど残っていないため、発売日や発売当時の価格からレンズ構成まで丸々詳細不明です。
トキナーの修理対応終了リストの中にようやくこのレンズの名前を見つけましたが、
このページによると1998年には生産終了となっていた模様です。
  ・ 『 https://www.tokina.co.jp/camera-lenses/support/terminate.html

同時期に生産終了になったレンズはいずれも1990年代初頭に発売されたものであるようなので、
AT-XシリーズとEMZシリーズが同程度のライフサイクルならば、EMZ130AFもその頃に発売されたものでしょう。
ついでに言えば、EFマウントの登場は1987年なので、少なくともEFマウントモデルはそれ以降の発売のはずです。
  ・ 『 https://www.kenko-tokina.co.jp/lp/tokina70th/
( なんでEMZシリーズのお話だけ全部抜けてるんですかね・・・? )



しかし、手元に届いて気づきました、まさかの 直進式ズーム です。ねば~る君レンズやで


  ↑ 直進式ズームの焦点距離目盛は内筒に設けられる

直進式ズーム自体は別に悪いことではないんですが、現在となってはほぼ絶滅した古い方式です。
絶滅の理由は諸説あると思いますが、使っている感じではグリップが前後してしまうため単純に持ちづらいことと
上や下を向いたときに鏡筒が勝手に伸び縮みしやすいことが欠点のように感じられます。
( ただし後者は回転式にも言える )

フォーカシングは古いレンズでは一般的な前玉回転式でした。
少しカタカタする気もしますが年代モノとしては十分に程度は良いだろうと思います。
AFは明らかなDCモーター。速くはありませんが壊れてはいませんでした。

この個体は、玉にカビ・クモリ・キズはなく、外装の状態もかなり良い状態でした。大事にしましょう。
付属のフードは円形で、カチッと言わないタイプでした。(古いレンズに多いような気がする)
かなりキツキツなのでAFモーターやギアを壊さないように、内筒を手で支えながら取り付けましょう。


EMZ130AFには後継のレンズとして 「 EMZ130AF II 」 が存在します。(シルバーモデルのみ?)
  ・ 『 https://web.archive.org/web/20050418053952/http://www.tokina.co.jp/emz/4961607656297.html

見た目で分かる違いとしては、ピントリングが内筒先端に移動していることと、
焦点距離目盛がズームリングの根元にあること(=おそらく回転式ズーム)が挙げられます。
また、(おそらく)EMZ130AFIIにはEFマウントモデルが存在しません。
ミノルタニコンペンタックスの三種類はあるようですが・・・。

EMZ130AFIIの場合は8群10枚構成で重量444gだそうですが、これはなかなかに軽量な設計です。
それだけに写りとしてはどうなのか気になるところ・・・ですが、EMZ130AF(初代)と同じく情報が少ないようです。



それでは早速EMZ130AFの歪曲収差を確認・・・したかったんですが、


  ↑ EOS 7D、100mm、ISO12800、F22、SS1/400。右は元画像。

最短撮影距離が長すぎてF22の100mmでもマトモにピントが合いませんでした。(このお部屋は狭いのだ・・・)
ISO感度ももっと落としたいところですが、そのためには絞りを開く必要があるのでどうにもなりません。
55mmのクローズアップレンズNo.1を急遽購入しておいたので数日後には再検証できるでしょう。
クローズアップレンズを装着した状態ではレンズ本来の性能と少し違う結果になってしまうんですが・・・。

しかし、上の(暫定的な)測定結果を見てみると少なくとも100mmでは歪曲はほとんどないようです。
それだけに200mmや300mmの結果が楽しみなものですが、もし良好だったらコスパサイコーですね。
近いうちにまた月を撮ってみましょう。ISO800・F6.7でも手持ちで十分写せますからね。





■撮影機材
Canon EOS 7DCanon EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM
来月あたりに2倍テレコンバーター買ってきて、200-600mm F11-13 として使ってみたいですねー。
でもちょっと暗すぎるような・・・。明るい望遠レンズか暗い超望遠レンズがもっと安かったらいいんですが。
現実としては暗い望遠レンズしか庶民向けのレンズがないんですよね。難しいところです。

*1:私は1990年代後半生まれなので本来はトキナー「先輩」である。