UAP14475 のブログⅢ

Yahoo!ブログから引っ越してきました。パソコンとトイガンが大好物です。  暇になると艦これを始めてしまいます。とにかく秘書艦は阿武隈ちゃんで。

【断念】ASUS・T90CHI の不具合(ブルースクリーン・スリープ死・フリーズ)

■2021,10,03 01:47 更新

結局どうにもなりませんでした。(完敗)

どう考えても不良品か欠陥品かのどちらかでしかないので諦めます。
代わりにSurface3買ってきたので許してちょ。定価10万円のブランドパソコンですわよ。(貴婦人並感)
ケチって安物買いのなんとやらを体現するぐらいなら最初から上等なマシンを買っておけばよかったわけです。

そしてASUSはもう二度と買わないと心に誓いましょう。(激怒)

以下の内容は一応残しておきますが、たぶん治らないのでご了承ください。
なお、最終更新は2020,08,02でした。



先日、「 ASUS TransBook T90CHI-3775 」 を入手しました。
・・・が、謎の不具合に遭遇しているのでレポートしたいと思います。

■症状
  ・ ブルースクリーンが頻発する (2~3時間に1度)
  ・ スリープ状態で電源ボタンを押しても反応しない (通称 ”スリープ死”)
  ・ フリーズする

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  ↑ 「 ASUS TransBook T90CHI-3775 」 。写真は上下を逆さにした状態。画面にはノングレアフィルムが貼ってある。



■有効だった対策

  無線LANドライバーを無効化する
バイスマネージャから、「 ネットワーク アダプター 」 のツリーにある
Broadcom 802.11abgn Wireless SDIO Adapter 」 を無効にする。
ブルースクリーンの頻度がかなり減った。ただし、無線LANが使えないためかなり不便。
BluetoothのPAN接続でBluetoothテザリングを行えば通信できるものの、従量課金のため好ましくない。


■検証中の対策

  ・ 「 Intel(R) HD Graphics 」 のドライバーを変更する 【2020,08,01 UPDATE】
”ディスプレイ アダプター” のツリーにある 「 Intel(R) HD Graphics 」 のドライバーは、
標準では 10.18.10.4358 が使われているが、実は 10.18.10.4252 もインストールされており、
手動で古いバージョンにロールバックすることができる。変更時に暗転したままになる不具合がある模様。*1
ちなみに、Intel公式サイトで配布されているドライバーはインストールできない。*2

  ローミングオプションを変更する 【2020,08,01 UPDATE】
バイスマネージャから、「 Broadcom 802.11abgn Wireless SDIO Adapter 」 の詳細設定タブで
「 Roam Tendency 」 を Aggressive 、 「 Roaming Decision 」 を Optimize Distance に設定する。
SSIDの切り替えが鈍いように感じた*3ので変えてみたところ、ブルースクリーンが減ったような気がしたので検証中。

  ・ 「 Broadcom 802.11abgn Wireless SDIO Adapter 」 のドライバーを変更する 【2020,08,02 UPDATE】
実はこの機種には標準でMicrosoft発行とBroadcom発行のドライバーファイルがインストールされている。
標準ではMicrosoft発行のものを使用するが、手動で変更すればBroadcom発行のものも使える。
詳細設定の項目は全く同じ。ドライバーファイルの破損を疑って変更するも効果なし。 再検証中。

  Bluetooth協調機能を無効にする
バイスマネージャから、「 Broadcom 802.11abgn Wireless SDIO Adapter 」 の詳細設定タブで
Bluetooth Collaboration 」 と 「 BT-AMP 」 を Disabled に設定する。
もしかするとBluetoothとの協調動作に何らかの不具合があるかもしれないため検証中。*4
前者の設定項目は2.4GHzでの干渉防止、後者の設定は詳細不明である。*5
副作用は限定的と思われる。

  ・ モダンスタンバイでの無線LANを 「 Windowsで管理 」 に変更する
設定アプリの システム>電源とスリープ から 「 ネットワーク接続 」 を 「 Windowsで管理 」 に変更する。
ネット情報によると、「 なし 」 と挙動は変わらないらしいが、もしかすると何かあるかもしれない。
ただし、見かけ上の挙動は情報通り何も変わっていないように見える。


□無効だった対策

  ・ 「 Broadcom 802.11abgn Wireless SDIO Adapter 」 の Wake-Up Mode を Wake Up Frame に変更する
おそらく 『 http://nsoft.blog60.fc2.com/blog-entry-2530.html 』 の情報が各所に流れたものと思われるが、効果はなかった。
また、当該ブログ記事のコメント欄でその後再発したことが報告されている。

  microSDを取り外す
SDIOがやはり怪しいと感じていたため、もしや同じSDカードバスを用いるmicroSDカードスロットと干渉しているのでは・・・
と思ったが全く効果がなかった。そもそもSDカードバスが2つあっても3つあっても干渉するわけがない。

  ・ モダンスタンバイで無線LAN接続を切断するようにする
効果はなかった。
また、この設定では無線LANの再接続が頻発するためタブレットとしては不便である。

  ・ 高速スタートアップを無効化する
効果はなかった。
そもそもブルースクリーンやフリーズで強制終了を多発させているマシンに効果があるとは思えない。

  無線LANをOFFにする (ドライバーは有効のまま)
  BluetoothをOFFにする (ドライバーは有効のまま)



■原因の仮説

  ・ 無線LANドライバー説 【有力?】
無効化すれば症状が治まる以上、最有力説といえる。
ただしもしこれが原因とするとBroadcom社が動かない限りはどうすることもできなくなる可能性がある。
詳細設定からの設定変更で回避できる場合は不幸中の幸いといえる。 (欠陥に違いはないが・・・)

  ・ 無線LANアダプター説 【有力?】
ドライバーの無効化で直るとはいえ、それがすなわちドライバーの責任であるとも言い切れない。
アダプターの仕様ミス、もしくは物理的な欠陥によって意図しない動作を起こしている可能性がある。
ただし、この場合もまたユーザーにはどうしようもない可能性が高い。
SDIO接続でIEEE802.11n対応アダプターはほとんど市販されていないため交換も困難である。

  ・ SDIO説
この機種の無線LANアダプターは 「 SDIO 」 というインターフェースで接続されている。
しかし、このインターフェースを他で使われているところを見たことがなく、どうにも不審である。
そもそもSDカード用のバスを基本に作った規格であるし、もしや何か無理をしているのでは・・・と。
ただし、もしこれが原因だったとすれば基礎設計の欠陥であり、どうしようもないことである。

  ・ BayTrail-T説
BayTrail-Tには、タブレット向け機能として物理メモリのデータを積極的に仮想メモリへ移す機能があるという。
どういう実装なのかは知らないが、ブルースクリーンのエラー内容を見るとIRQLやページファイルに関するものが多い。
もしやBayTrail-Tの機能が暴走して何らかの不具合を生じているのではないだろうか・・・
しかしIntelMicrosoftもそこまで無能とは思えない。またこれが原因なら小型Winタブは終わりである。

  ・ DC-DC回路説
PCにはDC入力やバッテリーから来た電流を昇降圧するためのDC-DC回路が内蔵されている。
この回路にも最大電流があり、限界を超えると異常終了の原因になる。*6
無線LANはアダプター自体の消費電力はもちろん、CPU負荷も結構高いため全力で通信すると数Wは消費する。
SoCと無線LANのピーク電流が供給できなければ、異常動作や強制終了が発生すると考えられる。
しかし、発生頻度が低すぎるうえ、意図的に負荷をかけても再現しないため可能性は低いと思われる。

  ・ ハンダクラック説
SoCをはじめ、様々な部品がBGAによってマザーボードに実装されている。
しかし、経年劣化などによりハンダにクラックが入ると、特に低温時に動作しなくなることがある。
・・・が、この機種は温度にかかわらず不具合を起こすため可能性は低い。
また、これは一般的にマザーボード交換で対処するしかない。

  ・ BIOS/CMOS
この機種には別の不具合として 「 時計がずれる 」 という不具合が存在し、BIOS設定のセーブによって解消する。
もしかすると、BIOSCMOSに異常があるのかもしれない。しかし、これは検証のしようがない。

  ・ メインメモリ説
メインメモリの異常はブルースクリーンやフリーズを多発させることが知られている。
が、Windows標準のメモリ診断を2パス×2回かけても異常は検出されなかった。

  ・ eMMC説
この機種にはメインメモリが2GBしか搭載されていないため、かなりの頻度でeMMCの仮想メモリが使われる。
そのため、物理メモリに異常がなくともeMMCに異常があればデータを破損させると思われる。
しかし、eMMCにはおそらくエラーセクタの検出機能があるため、異常が出たとしても一過性のものである。

  ・ 静電気説
自作PCでもPSUに静電気が溜まると電源が入らなくなることがある。
もしかするとスリープ死は静電気によるものかもしれない。
しかし、数時間程度で電源が入らなくなるほど帯電するマシンは見たことがない。



◆ひとこと(長め)

ネット上じゃあれこれ持ち上げられてた機種のようですが、この不具合は私だけなんですかね・・・?
ASUSの8.9inch・Windowsタブレットはこの機種以降作られていないようですし、どうにも実態が掴めません。

折角なのでこのタブレットの悪いところを挙げてしまいますと・・・

  ・ 無線LANの指向性が強すぎる (後述)
  ・ 画面のフリッカーが激しい。最大輝度以外では常に発生する。
  ・ IPS液晶としては角度変化によるコントラストの増減が激しい。
  ・ 意外と重い。さらに天板は手を滑らせやすいため片手で持つのは疲れるし危険。
  ・ 横向きでは端子が低い位置に来るため、イヤホンを挿したまま持つ場合は逆さまにする必要がある。
  ・ 角のアールを大きくした方が良いと思う。 (手が痛くなる)
  ・ たまに時計がずれる。*7

この機種の無線LANアンテナにははかなり強い指向性があるようで、
金属製バックパネルが親機の方を向いてしまうと通信状況が急激に悪化します。
無線LANアダプターやアンテナの位置、そして何よりバックパネルに切欠き*8がないことが原因と思われます。
親機に対して真横を向くと通信状況が良くなることが多いようです。


これに加えて上の不具合が(私の個体には)あります。
ちょっとこれは・・・後継機がないのも頷けると思うんですが。
小型Windows機は毎回、低コスト機優勢 ⇒ パフォーマンス不足 ⇒ 低評価蓄積 ⇒ 市場評価醸成
という悪循環を作り出しているようにも見えます。市場の期待度の低さが根底にあるのかもしれませんが・・・


ただ、小型のWindowsタブレットは特に複数のソフトウェアを扱う場合に便利なのは確かです。
AndroidiOSはやっぱりアプリを1つずつ使うような感覚なので、一気にあれもこれもとはいきません。
画面が8.9inchしかなくても、裏でいくつもソフトウェアを動かせる点には大きなアドバンテージを感じます。

それだけに最近の大型化傾向 ( 10.1inch以上が主流に? ) には呆れる・・・というか困惑します。
結局いつものクラムシェルにCoreプロセッサーのマシンに回帰していくこの流れ。
最終的には分離しないSurface、もしくは据え置き型Surfaceに帰結するんでしょうかね。

不評でも推し続けたモダンUIやモダンアプリは果たして何だったのか・・・





■追記 at 2020,07,27 22:44
先ほど目の前でフリーズが発生。
画面左側が一瞬ちらつくように暗転したのちフリーズ。電源ボタン長押し以外反応がなかった。
もしかするとフリーズは電流不足に起因しているのでは・・・と思った。
なお、フリーズ時はリモートデスクトップを実行していた。接続はBluetooth

■追記 at 2020,08,01 19:51
検証中の対策が増えたため追記。
無効と思われている対策も含めて実施したところ、36時間は動作したため絞り込み作業中。
なお、すべての対策を元に戻したところ、1時間で3度のブルースクリーンもしくはフリーズに見舞われたため、
いずれかの対策もしくは対策の組み合わせが効果を発揮していると思われる。
14日間の連続動作ができれば安全宣言を出す予定。もしできたならProへのアップグレードも検討している。*9

■追記 at 2020,08,02 11:19
やっぱり無線LANMicrosoft発行ドライバーには何かある感じがするので再検証開始。
移動によって無線LANの電波状況が変化するとき、何かが起きているような気がする。

■追記 at 2020,08,02 13:37
検証中の対策のうち、無線LANドライバーの切り替えと、モダンスタンバイの設定変更を除いた3つを実施。
結果、12時間で3回のフリーズを記録。3回目のフリーズはYoutubeの音楽を流していたときに発生。
どうやら移動は関係ない模様。無線LANドライバーをBroadcom発行のものに切り替えて検証再開。

■追記 at 2020,08,14 22:25
いつの間にか自動スリープが効かなくなっていたため、少し調べたところ Intel SST が原因と判明。*10
設定>サウンド>デバイスのプロパティ、およびデバイスマネージャからマイクやSSTを無効化したり有効化していたところ、
なぜか元の状態(スピーカー・マイクとも有効)でも自動でスリープするようになった。とりあえず書いておく。



■撮影機材
Canon IXY DIGITAL 50
家族にこのことを話したら 「 不良品なんじゃないの? 」 と言われ、保証期間内だったので返品も可能だったんですが、
実は箱・取説付きで状態も良かったので、返品せずに不具合の検証をすることになりました。
Windowsタブレットは他社製品でも不安定(!?)らしいので興味が湧いたというのもあります。
いやー最近のMicrosoft社の凋落ぶりは歴史に残す価値がありますよ。

*1:数分待って強制終了して再起動させるしかない。再起動後に正常に切り替わったかどうかデバイスマネージャから確認する必要がある。

*2:メーカー配布のドライバーが既に存在する場合はインストールできない模様。モノによってはカスタムドライバーの場合もあるので無理に更新するのは実際危ないかもしれない。

*3:ただ、このローミングオプションがESSIDが異なる親機の切り替えに作用するのか、ESSIDが同じでBSSIDが異なる親機の切り替えにだけ作用するのかは不明。実際変えてもESSIDの異なる親機間での切り替えが鈍いのは変わらなかった。やはりIntel無線LANアダプターに比べれば安物ということなのだろうか・・・?

*4:Bluetoothドライバーの無効化は検証していない。それは無線LANドライバーを無効化していれば、Bluetoothを使用してもブルースクリーンの頻度は下がったままだからである。そしてBluetoothが原因だとしても、無効化すればキーボードドックが使えなくなるため実用的な対策にはならない。また、”Bluetooth”と名の付くドライバーがいっぱいあるためどれがどうなってるのかよく分からない。

*5:このブログで設定項目が簡単に解説されている⇒https://plaza.rakuten.co.jp/naguridou/diary/201302010000/

*6:dynabook R731 は実際にこれが壊れたため、画面輝度の不安定化と異常終了の頻発(数分で強制終了)が確認された。

*7:時計がずれる不具合はネット上にある情報の通り、BIOS設定画面から(変更の有無を問わず)設定をセーブすることで直ります。

*8:金属製の天板を持つノートパソコンの多くでは、天板の一辺に切欠きがあり、プラスティック製カバーでこの部分を覆っている。プラスティック製カバーは電波をよく通すため、このカバーの内側にアンテナを取り付けることによって、天板を金属にしつつ指向性の少ない無線通信を可能としている。天板がすべてプラスティック製のノートパソコンでは、パネル中央やパネル全面にアンテナが取り付けられる。レアパターンとして、天板とパームレスト裏のあたりに1つずつアンテナを配置した機種も存在する(おそらくはアンテナダイバーシティを意識した配置)。

*9:リモートデスクトップのホストになるにはPro以上が必要。それ以外にも何かと便利であるし、マシンのポテンシャルも悪くない。

*10:参考⇒「https://mseeeen.msen.jp/fix-windows-not-sleep/