UAP14475 のブログⅢ

Yahoo!ブログから引っ越してきました。パソコンとトイガンが大好物です。  暇になると艦これを始めてしまいます。とにかく秘書艦は阿武隈ちゃんで。

R731/W4UD ファン交換日記

dynabook R731/W4UD のファンが軸ブレによって凄まじい異音を出していたため交換!
ついでにCPUの熱伝導グリスも16W/m・kの Ainex JP-DX1 で塗り直しました。

作業ではエアダスターを使用しました。ホコリを吹き飛ばせるので、適当にふっとけばキレイになります。
ちなみにふりまくると缶の内圧が一気に下がってキンキンに冷え、缶の表面が結露します。
代わりにウェットティッシュの使用はダイ表面の拭き取りのみで、他の箇所の掃除には使用しませんでした。
なお、写真撮影は Sony Tablet P です。明るい場所での撮影は得意なようです。WBは手動です。

※R731は高級なPCなので分解しないことをお勧めします。というか安物でも勧めません。



■裏蓋の取り外し


↑裏蓋を外したところ。


↑ネジの配置は裏蓋のネジ穴に対応しています。無くしやすいのでマネしてはいけません・・・(汗)

dynabook R731/W4UDには封印シールもなく、ネジを回せば簡単に裏蓋が外れます。
ちょっと厄介なのはPCカードスロットのダミーカードに隠される2点とメインメモリ蓋の内側にある1点です。
万が一、外し忘れている部分があると(壊さない限り)外れないので、軽く引っ張って確かめてみましょう。
完全に固定が外れていれば浮き上がるように外れます。
なお、メインメモリ蓋から覗ける部分にPCカードスロット用FFC(フレキシブルフラットケーブル)があるので外します。
黒いストッパーの部分をうまく立たせると自然に離れます。



■ファン交換

↑交換対象のファン。ホコリがたまっているのが分かります。


↑交換後の状況。微妙にアングルが違いますが気にしないでください・・・(汗)


↑新しいファン(左)と、交換対象のファン(右)。ちなみにヤフオクで1,700円/個です。


↑新しいファン(左)と、交換対象のファン(右)。新しいファンにはバックプレートが付いてません。

止めているネジは2点のみ。ケーブルは軽く引っ張ると抜けます。

新しいファンにはバックプレートが付いていなかったため、故障したファンから取り外して使用しました。
バックプレートは整流効果があり、これによって噴出方向が定まって流速が上昇すると思われます。
また、クッション材のような硬質スポンジが付いており、筐体との隙間を埋めてガタツキを押さえます。
本来であればこのクッション材は逆側(筐体の裏蓋側)にもついているのですが、
新しいファンには付いておらず、代替品も思いつかなかったため無視。

なお、このブロワーファンは内部(ファンのバックプレート側)、
外部(筐体の裏蓋側)の両方向から吸気できるようです。
内部に向いてる吸気口を完全に塞げば外気の割合が増しますが、内部のエアフローが変化します。
場合によっては空気の流れない部分が増え、吸気量も減るので推奨できません。

ちなみに取り外したファンは軸の回転に対する抵抗が異常に大きくなっていました。
ホコリが軸受内部に詰まったか、流体軸受の潤滑油劣化によるものではないかと考えています。
モノによっては軸受を分解清掃すると復活することもあるようですが・・・方法が分からないです。
まあせっかくの新品もあることですし、交換でいいですよね?



■CPUの熱伝導グリス塗り直し

↑冷却部。メインメモリが壁になってQM67チップセット(右上)が窒息確実・・・焦げてはいませんでしたが。


↑SandyBridge世代モバイル用2コアモデル中最強のCore i7-2640Mプロセッサ! BGAなので剥げません。


↑ダイの表面に焦点を合わせた場合。



↑CPUクーラー。落とした際にヒートシンクのフィンが曲がりましたが、後で直しました。


↑CPUクーラーを取り付けた状態。

銅ベース・ヒートパイプ・ヒートシンクは一体化しているため、
ベース部を固定するネジ2本を外せば取れます。

熱伝導グリスは予想以上にカッチカチやぞ!
・・・という感じだったので、ウェットチィッシュで拭き取りました。たまにポロポロと欠けたりもしてました。
パッケージ上の実装部品の隙間にまで入り込んでますが、実装部品を捥ぎかねないので無視しました。
固まったグリス・・・なんだかグランドキャニオン(アメリカ)っぽくないですか?

きれいに拭いたダイはかなりピッカピカで鏡面加工が施されたかのごとく反射します。
シリコン製のダイは金属光沢を持つので当たり前と言えばそうですが・・・それにしてもツルピカ。
なので、ダイに焦点を合わせて撮影した写真では、
カメラと反対側にあるカーテンがダイの表面にはっきり写っています。

ダイを拭いた後、JP-DX1を塗布してヒートシンクを元に戻して作業は終了です。
ダイは小さいですし、パッケージに塗りたくっても意味はないので少な目に塗りました。
正常に冷えているかは後述のOCCTで分かることですし、
極端に少な過ぎない限り、目だった影響を及ぼすこともないでしょう。



■ヒンジ部



写真は撮りましたが・・・ここについては分解しませんでした。
というか方法が分からなかったので怖くて手を付けられませんでした。

イマイチ構造が分からない・・・というか大事な部分は隠れて見えてないのかもしれません。
ただ、銀色の部分(ヒンジカバー)は上蓋を開けた状態で手前上方に引っ張ると抜けるので、
頑張れば(上蓋内部はともかく)ほぼ完全に露出させられるかもしれないです。

でも、ヒンジってどうして劣化するんでしょうね。
スプリングによる保持だとすると金属疲労による張力(弾性)の低下が原因ですが、
他機種の噂によると可動部はむしろ硬くなることがあるらしいんですよね。
この場合はヒンジ取付け部が根元から千切れるか、あるいはヒンジが折れます。
しかしグラつくのは同じ。 まったく原因が分からない。

なお、このPCは以前の修理時にヒンジの調節もしてもらってますが、
交換代金は明細に記載されていませんでした。
このことから調節による保持力改善ができるのではないかと推測したのですが・・・どうなのでしょう。

あ、そういえばこのR731/W4UDは以前にガタつきがあるまま使用した後に
内蔵のディスプレイケーブルが切断された(無償修理対象)という前歴があります。
ケーブルが抜ける、という症状もあるらしいのでヒンジ部の構造は保守管理の上で重要そうです・・・
まあこれ自体はノートPC全体に言えることなのですが。



それと、このPCってやっぱり排熱部に欠陥があると思うのは私だけでしょうか?
通常電圧版CPU(i7-2640M)を搭載する割にはヒートシンクが小さいし、場所が悪いと思います。
いっそのことファンのすぐ後ろに同じサイズのヒートシンクをもう1つ増やしたら・・・
あるいはもっとファンの回転数を上がりやすくするとか。

QM67チップセット無線LANボードが風の当たらない位置にあるというのも問題です。
これの影響で筐体底部がそれなりに高温になります。



・・・と、なんだかんだと言いましたがR731が傑作PCであろうということは一応明記しておきます。
なぜかって? それは美しいから! ・・・使えば分ります。



それとOCCTの結果ですが・・・
■交換前


↑テスト終了後の1~2分間に謎の負荷がかかっていることに注意。


■交換後






・・・あんまり変わってないですね。
ビジネスノートっていうだけあって、「持続的な高性能」ではなく「瞬発力」を重視しているんでしょう。
だから最高性能は1分も保つことはできない、と。
せめてファンコントロールでもあったらいいんですが・・・BIOS設定にもないので・・・

R731の残念ポイントであった・・・



■そして2018年、第二回のファン交換へ・・・dynabook R731/W4UD ファン交換(2回目)





■修正 at 2020,03,04 01:18
ブログの引越しによる表示崩れとリンク切れを修正しました。